親の悩みについて

親の悩みについて

海外駐在員は簡単に親に会いに行けません。
これは自分が会いたいというよりも、親側の気持ちを汲んであげることができず、寂しい思いをさせるということです。
「海外駐在になった」ということだけで、親からすると海外でバリバリ働くあなたは少なからず「自慢の子供」や孫に会うことができません。
その子供に簡単に会うことができないので、寂しい思いをします。

深刻度が高い順に解説します。

1.親の死に目に会えない

これは昔のことかもしれませんが、「駐在員は親の死に目に会えない」と言われた時代がありました。
今とは異なり、(「今以上に」という言葉の方が適切かもしれません。)本人も仕事に没頭しなければならず、日本からの連絡も高額の電話に限られていた時代、 親の具合が悪くなってもすぐに連絡がこずに親の容体が急変しても間に合わない・・・という時代がありまました。

現代は海外にいても情報はすぐに伝達できる時代になっているので、その頃よりはマシになっていますが、 それでも日本にいる親元にすぐに行くという訳にはいきません。
航空券を取って、日本についても空港から家に行くまでには時間がかかります。

時代が変わり良くはなっていますが、「どこでもドア」でもない限り、そのリスクを伴うことを認識しなければなりません。

2.子供を合わせることができない

現在は選択の時代ですし、戦争に巻き込まれている状態ではない人が多いので、お子さんの有無は夫婦の考え方次第です。
子供を持たない・・・という選択をする方々もいらっしゃると思います。

子供を持った場合、その「孫」を簡単に見せることができません。
FacetimeやLineなど、映像通話ツールが便利になっている世の中ですが、おじいちゃん、おばあちゃんが抱っこできる訳ではないのです。
初孫だったりした場合、可愛くて仕方がないけど、合わせることができない・・ということになります。

また、その出産も「海外での出産」なのか、「奥様のお母さんに来てもらう」などの選択をする場合、 日本では受けられる高度のサービスがある国なのか、お母さんに来てもらって買い物にも行けないけど大丈夫なのか・・・など
悩みは幾らでも出てきます。

3.兄弟や親戚に頼ることになる

本来は自分が(跡取りであればなおさら)面倒を見たいと思っていても、離れているので見ることができまえん。
そのしわ寄せは近くにいる自分の兄弟や親戚に見てもらうことになります。
「本当は〇〇君が見られば良いのだけど、海外だしね」ということが、どれだけあるか。
スープが冷めない距離に住む・・・なんて言葉がありますが、海外だとスープは腐ります。

普段はそれほど困らないかもしれませんが、けがや病気が発覚したときには海外に居て離れていることを痛感することになります。